海外ETFの税金は?
こんにちはハルです。
今回は海外ETFの税金について見ていきたいと思います。
海外ETFの税金は以下のようになっています。
売買益:日本国内のみで課税
分配金(配当):日本で課税+外国で現地税を源泉徴収
売却時に利益が出た場合のキャピタルゲインについては、日本国内で約20%の分離課税がされます。
これは基本的には国内株と同じルールです。
一方で分配金については、日本国内の課税以外に外国で現地税を源泉徴収されます。
配当所得は20%の課税がされますが、現地の税金が米国ETFであれば約10%課税されます。
現地の税金が徴収された後に日本国内でも課税がされるのは二重課税となりますが、確定申告で外国税額控除を受けることができます。
外国税額控除が受けられれば、現地で徴収された税金を取り戻すことができます。
海外ETFを投資する際にはこの外国税額控除を受けないと大きくパフォーマンスを落とすことになります。
サラリーマンをしている人は確定申告に抵抗がある人が多いと思いますが、しっかり取り戻してパフォーマンスを最大化させたいですね。
海外ETFの取引にかかる手数料と見えないコスト
こんにちはハルです。
今日は海外ETFの手数料、取引コストについて見ていきたいと思います。
海外ETFを取引する際には取引手数料がかかります。
手数料が安い大手ネット証券の場合、以下の手数料がかかります。
SBI証券:約定代金の0.45%(下限5ドル/上限20ドル)
楽天証券:約定代金の0.45%(下限5ドル/上限20ドル)
マネックス証券:約定代金の0.45%(下限5ドル/上限20ドル)
見事なまでに横一線です^^;
各社、約定代金の0.45%が取引手数料となります。
また、各社ともに上限手数料と下限手数料を設定しています。
仮に、10,000ドル分の海外ETFを購入する場合・・・
10,000×0.45%=45ドル
となり、上限手数料の20ドルを超えるため手数料は上限の20ドルとなります。
上限手数料になる約定代金は、
20ドル÷0.45%=4,444.4444・・・・
となり、4,444ドル以上の約定代金だと、約定代金が大きくなるほど手数料はお得になるといえます。(約定代金に対する手数料率が落ちていく)
逆に手数料割合で下限手数料ぎりぎりの約定金額は、
5ドル÷0.45%=1,111.1111・・・・
となり、1,111ドル以下の約定代金だと手数料が割高になり、その分手数料負けするリスクが高まります。
手数料は安いにこしたことはありませんので、なるべく一度の取引は1,111ドル以上となるようにし、できれば4,444ドルを上回る取引をしていきたいですね。
取引手数料の面から見るとどこの証券会社を選んでも同じように感じますが、海外ETFの取引にかかるコストは取引手数料だけではありません。
為替手数料
税金
銘柄ごとの経費率
以上のコストがかかります。
一番大きく、投資家でコントロールできるコストが為替手数料です。
海外ETFは外貨で投資することになるので、通常日本円から米ドルに為替取引をする必要があります。
為替取引の際には、為替手数料(スプレッド)が取引レートに上乗せされる形でかかります。
例:
仲値(純粋な為替レート)が1ドル110円で為替手数料が25銭かかる場合、10,000ドルを買い付けるには・・
10,000×110.25=1,100,250
となり110万250円が必要となります。
仲値で計算した時と比較して250円多く必要になることがわかると思いますが、この差額の250円が手数料として投資家が負担し証券会社の利益となります。
最終的に円にする場合は、往復分の手数料がかかることになるので、例の場合だと500円かかることになります。
明示して取られるわけではないのでわかりづらいですが、為替手数料は取引手数料と同じくらいの負担率で重要です。
大手ネット証券の為替手数料(米ドル)は以下のようになっています。
SBI証券:25銭
楽天証券:25銭
マネックス証券:25銭
為替手数料も完全に横並びの水準です^^;
ですが、SBI証券のみグループの住信SBIネット銀行の外貨預金から入金することができるので、住信SBIネット銀行の為替スプレッド4銭で米ドルに交換して海外ETFを購入することができます。
キャンペーンで買い付け時は為替手数料無料になることもよくあるので、SBI証券と住信SBIネット銀行の組み合わせを活用されるのが良いでしょう。
SBI証券:25銭(住信SBIネット銀行を使えば0~4銭!)
楽天証券:25銭
マネックス証券:25銭
また、証券会社による違いはありませんが、海外ETFでは現地税と国内税の両方で課税されるので、税金のコストがあることも忘れてはいけません。
さらに銘柄ごとに運用にかかり経費率が異なり、見えない部分でコストが引かれています。
経費率は投資信託でいうところの信託報酬で保有にかかるコストです。
海外ETFのコストは経費率が0.1%以下のものも多くあるため、気にするほどではありませんが、経費率が安い銘柄を選ぶに越したことはありません。
・取引手数料
・為替手数料
・税金
・経費率
これらが海外ETFに投資する際のコストですので、投資前にきちんと把握しておくようにしたいですね。
人気の海外ETF銘柄は?
米国の海外ETFは投資先として非常に人気ですが、中でも人気の海外ETF銘柄は何なのでしょうか?
SBI証券の米国ETF保有残高のランキングを見ると、以下のようになっていました。
1 バンガード トータル ワールド ストックETF VT
2 バンガード トータルストックマーケットETF VTI
3 バンガード S&P 500 ETF VOO
4 バンガード 米国高配当株式ETF VYM
5 バンガード FTSEエマージングマーケッツETF VWO
6 iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF PFF
7 iシェアーズ S&P 500 ETF IVV
8 バンガード 米国トータル債券市場ETF BND
9 Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF SPXL
10 iシェアーズ コア 米国高配当株 ETF HDV
低コストに定評のあるバンガードの銘柄が上位5銘柄を独占しており、1位は米国を含む世界全体に投資可能なVTです。
2位には米国市場全体に投資できるVTI、3位には米国の優良500銘柄で構成されるS&P500に投資できるVOO、4位には米国の高配当株式に分散して投資できるVYMが入っています。
上位の銘柄はここ3年、5年で見ても10%を超えるパフォーマンスを示しているものもあり、市場全体に低コストで投資できる投資のお手本のような銘柄ばかりです。
上位4銘柄を見ると、上位にいくほど投資対象が広くなり、世界全体に投資でできるVTIがトップになっています。
投資対象が狭まっていくにつれ順位が落ちていき、インデックス投資家に選ばれているのは、分散投資が効くより投資対象が広い銘柄であることがわかります。
米国や世界全体のインデックス市場に投資していれば、株式の期待収益率である7%の利回りを達成できる可能性が高く、その中でどのような銘柄を選択するかはそれぞれの投資スタイルやスタンスによって変わってくるでしょう。
どの銘柄を選択するかよりも、投資対象は株なのか債券なのか、またインデックス投資をするのか個別銘柄を研究して攻めるのかなどの大きな戦略の方が投資の結果には影響が大きくなります。
私個人としては、成熟しつつも有望なアメリカ市場に積極的に投資したいと考え、さらに優良企業へ集中的に投資したいと考えてS&P500に連動するVOOに投資をしています。
海外ETFは集中投資するほど取引コストが下がるので、海外ETFの中での分散はあえて行わずにVOO一本の投資を進めています。